姿勢について

わたしの姿勢矯正〜その1

前回の投稿では、わたしがなぜ姿勢分析を重要視しているかについて書きました。

現代社会では、姿勢に悪影響を及ぼす環境がたくさん。

デスクワーク、パソコンやスマホ、椅子での生活、ヒールの高い靴を履いての歩行、サイズの合っていない靴を履いての歩行、夏場のサンダル(サイズがあっていない)もそう、他にもあげればきりがありませんが、こうやって本来あるべき姿勢というのはそのバランスを崩し壊れていきます。

その状態を一番表しているのが「ただ立つ」という行為に現れる全身の「姿勢」だということを書いていきました。

当院での姿勢矯正の考え方

当院で姿勢矯正をおこなっていく場合、わたしが特に重要視している体の部分があります。それは…

「足部」

みなさんがよく見るであろう姿勢矯正の情報では、「骨盤」や「背骨(猫背)」がピックアップされることが多いかもしれませんね。色んな考えや意見がありますので、肯定も否定もしません。逆にわたしの意見も正解かもしれないし、不正解かもしれません。そこは、今後も研究していきますし追及していかなければと思っています。

しかし、わたしは「姿勢は足元から作られる」という概念をもち姿勢矯正に取り組んでいます。

なぜ「足」なのか?

前回の投稿にも書きましたが、重力下において活動を行う私たちにとって、地面と接するのは「足」であり、その地面の情報を最初に受け止め脳へその情報を送り身体全体へそれに対する反応の命令を出し身体の均衡を保つという重要な役割を担っている部分であり、最終的に自身の体重を全て受け止めているのが「足」であるという事実があります。

「足」には地面からの情報を瞬時に察知する高精度のセンサーが備わっています。また、いかなる上部からの衝撃にも耐え体重を支え続けるという精密かつ頑丈な緩衝装置を備える素晴らしい作りをしています。

ただ、現代においてその素晴らしい「足」の仕組みや役割が損なわれることが多くなりました。前回の投稿でも書きましたが、「足」は人間における土台の部分です。そんな土台が崩れると…自ずとわかりますよね。

現代人は「足」が崩れている。

文明の発達が進むにつれて、人間は靴を履くようになりました。特に女性の場合、そのファッション性からヒールの部分が高くなっている靴を好んで履くようにんりました。男性でも爪先の細くなった革靴などが流行し、ビジネスシーンで履くことも多くなりました。

すると何が起こってくるかというと「足の指が使われなくなってくる」のです。

使われなくなった足の指は、その機能を失っていき、やがては固まってみたり、外反母趾のように変形してしまったり、ハンマートゥ、浮き指、扁平足などなど足のトラブルへと発展していくのです。

そして、その土台である足の崩れは、やがてその上の構造物(膝、股関節、骨盤、脊柱、頭蓋骨)へと影響をもたらし、姿勢の変化、様々な症状として現れてくるのです。

だから「足」にこだわりを持っています。

人体における、二足歩行、立位姿勢における土台の基礎となる部分の「足」

その崩れが、上の構造物への影響があれば、いくら骨盤や背骨を整えたところでその効果は一時的なもの。やがてまた土台である「足」の影響を受け体は崩れ始めるでしょう。

だからわたしは「足」にこだわり、「足」を整えることをまずは大切にしています。

足元から姿勢を変える専門家と名乗っているのも、そのこだわりがあるからです。

次回はその「足」の構造に迫ります。