いくつになっても毎日を楽しめるカラダへ
からだLAB たかひら整骨院
院長の日常

夏の甲子園中止決定について。今私が思うこと。

私は自他ともに認める野球好きだ。

世の中の状況が例年通りだったならば、今の時期には毎週のように草野球の試合や練習に出かけ、そろそろ始まるであろう長崎県のNHK杯を見に県営球場へ足を運んだり、それを見ながら夏の県大会の展望を考えたり、シーズン真っ最中のプロ野球の試合を毎晩のように見ながら毎日を楽しんでいただろう。

だが、その楽しみは今年は皆無だ。

草野球の活動も、高校球児の応援も、プロ野球の観戦も今年はできない。

せめてもの心の救いは、YouTubeなどで配信されている過去のプロ野球・高校野球の名場面や、元プロ野球選手によるインタビュー動画、プロ野球の各球団の公式チャンネルで様々な動画が見れることぐらいだ。

あとはせいぜい、自宅周辺で自主的にランニングしたり、素振りをするくらいしか、野球に対する思いをぶつける方法が見当たらないでいる。

そこに、夏の甲子園が史上初の中止という知らせが飛び込んできた。

もう、やり場のない鬱屈とした思いが心を支配して言葉を失っている。

お仕事でも野球部の学生さんたちとは、修行時代も含めて本当にたくさんの生徒と関わってきた。

この時期は最後の夏に向け身体のケアにも、私的にも気合がより一層入る。そんな時間を過ごすはずだったのに…。

ただ今年のこの状況に関していえば、誰も責めることはできないと思う。私を含め、人生の先輩方も口を揃えていうのは「この状況は経験したことがない」ということだからだ。

甲子園の中止を決定した高野連の皆さんは、さぞかし胸を痛めていることでしょう。世の中の反発や批判も相当数上がることでしょう。それを受け止めてもなお命を守る選択をせざるを得なかった、今年のこの状況は未曾有の危機だったとしか言いようがない。

来院していただいている、ある年配の方が口にした言葉が衝撃的だった。

「原爆の時を思い出しました。」

世の中があらゆる活動を制限され、死んでいくような様があの時を思い起こさせるそうなのだ。営業自粛期間が明け少しづつ街に活気も感じられるようになり、その方にも笑顔が戻りつつあるのは、せめてもの救いだ。

その方はこうも言っていた。

「あの時もそうだけど、原爆なんて当時は誰も知らんかったし長崎がそうなるって誰も想像しとらんやったけんね。なってしまったことはもうどげんもならんけん、ただただ毎日頑張ったばい。死に物狂いって言うとはあがん事ば言うとよ。」

私は今の職業で必要となる資格取得のための学生時代を福岡で過ごした。その後、半年間だけ福岡の整骨院で働いた経験がある。

長崎の年配の方が、福岡の年配の方に比べてたくましく感じるのは、あの時代を生き抜いた強さがあるからだと思う。

私も含めて、今この時代・状況を生きていることが、近い将来や次の世代の人たちにとって悪いことばかりではないように感じる。

新型コロナウィルスの出現によって、この数ヶ月の間に世界の状況が一変した。

確かに、今までの貴重な時間を部活動に捧げてきた高校球児や、そのほかのスポーツに関わる学生の皆さんの心情は私にははかる事はできない。想像すらできない。何せ、そういった経験をしてこなかったから。

だが我々は今年、この異様な世界の経験を積んだ。間違いなく2020年の記憶というのは人々の脳裏に刻まれていくはずだ。

今後、この危機を乗り越えプロの世界へと羽ばたく選手も生まれる事だろう。

私も、ここ数ヶ月で色々と勉強させてもらっている。

世界は今、どんな状況にも変化にも対応できる力を身につけるための貴重な経験をしているのだ。この状況を乗り越えた時、私たちはまた「たくましく」姿を変えることになるだろう。

学生の皆さん。

私も一緒に戦います。

そして、2020年のこの状況を笑い話に変えてやりましょう。

それが、私が今思うことだ。